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第58回神奈川大会
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VII分科会・分散会の趣旨
◇第4分科会◇
第4分科会 生徒指導
研究課題
豊かな人間関係を築く子供の育成を目指す学校づくりへの挑戦
趣 旨
研究の視点
子供は、身の回りの社会や家庭の変化のみならず、国際社会の激変など、様々な環境の変化に直面している。また、社会全体を覆う不透明感や閉塞感も子供に無縁なものとはいえない。そのような状況でも、子供は、成長していく自分の未来に「夢と希望」を抱き、その実現を目指す過程で、自己を見つめ、多様な価値観を受け入れ、個性豊かに自己を表現し、自分らしさを発揮している。
しかし、将来に明るい展望を抱きにくくなっている現在の大人社会、そしてその中に見られる価値観のゆがみは、「自立と共生」へと向かう子供の豊かな成長の妨げとなり、不登校・いじめ・校内暴力等の増加や粗暴化・凶悪化・低年齢化する少年犯罪など、子供にかかわる様々な問題を生み出す背景の一つとなっている。今、各学校において、それら諸問題を生徒指導上の課題として明確に位置づけるとともに、児童期における支援がその後の子供の成長に大きな意義をもつことを踏まえ、心の問題まで見通した生徒指導を推進することが求められている。また、子供の成長に責任をもつ学校・家庭・地域社会や関係諸機関等が、真剣に子供に向き合い、子供の豊かな成長を支えるための連携・協働に基づく実効ある教育的な支援を行うことが必要とされている。
校長のリーダーシップのもと、将来を見通した新しい生徒指導の方針・方策を研究するとともに、指導体制の充実を図り、豊かな人間関係を築く子供の育成を目指す具体的方策について明らかにする。
1
児童理解を深め、校内組織を活かした生徒指導の推進
子供が、自分らしさを発揮しながらたくましく成長していくためには、豊かな人間関係を築く能力をはぐくむ生徒指導の充実が望まれる。
また、子供が人格の健やかな形成を目指し、個性の伸長を図りつつ、豊かな社会生活を営むために必要な社会的資質や行動力をはぐくむための生徒指導の在り方が求められている。そのため、児童理解や課題解決・改善に向けた意図的な取組を推進していく校内組織を確立するとともに、その活用を図る必要がある。
校内組織を活かした生徒指導を推進するために、校長に求められる指導性について究明する。
2
家庭・地域社会・関係機関等との連携による生徒指導の推進
子供は、生活している社会や文化の中で、それに合った行動様式、価値観、規範意識、ものの見方や考え方等を身に付ける。その意味で生徒指導は、学校のみにかかわる問題ではない。家庭・地域や関係諸機関と学校とが連携し、ふれ合い、語り合い、共に活動し合う中で進めていくべきものである。学校には、地域での子供たちの生活と成長を支え、豊かな人間関係をはぐくみ、「夢と希望」を保障していく営みが求められている。
課題を的確に把握し、連携を適切かつ有効なものにしていくために、校長に求められる指導性について究明する。
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