激しい社会の変化は、子供の生活環境や生活様式を大きく変え、子供に恩恵をもたらす一方、心と体の健康・安全に望ましくない影響をも与えている。
夜型の生活による睡眠時間の減少、朝食を食べないで登校する子供の増加、偏食や食物アレルギーの広がり、喫煙や薬物等の害、心や身体の健康を害する情報の氾濫など、その現状と要因は多様であり複雑なものになっている。
このような状況にあって、子供が生涯にわたり「夢と希望」をもって豊かに生活するために、自主的に自らの心や身体の健康について理解を深め、自らを管理する能力を身に付けることがますます重要になる。
一方、不審者の学校侵入、登下校時の誘拐等の件など、学校や地域社会における子供の安全が脅かされる現在、その要因をいち早く発見し、速やかに除去する安全確保の体制を確立する必要がある。そのため校長は、子供の安全をどのように守っていくかを学校の実態に即して整理しながら対策を練り、家庭や地域社会との連携を図った危機管理体制を積極的に整備していく必要がある。
校長のリーダーシップのもと、子供に自らの健康を適切に管理し改善する資質・能力や危険予知・事故防止など健康と安全に関する意識を培うための、また、子供が安心して毎日を過ごすことのできる安全な学校づくりのための具体的方策について明らかにする。
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