◇第1分科会◇
第1分科会 学校経営

 研究課題  子供の夢や目標を育む学校経営
 
分科会の趣旨
研究の視点

 めまぐるしく社会が変貌する中,教育環境も大きく変化し,子供たちは自分の将来に夢や目標をもちにくくなっている。また,家庭や地域の教育力の低下や価値観の多様化などにより,子供たちの規範意識にも影響が及び,様々な問題も生じ始めている。こうした状況から,教育にかける期待はかつてないほど大きくかつ重要となってきていると考える。
 義務教育に関する制度の見直し,教育内容の改善,教員の資質向上など多くのことが教育改革として進行している今,学校は自らの創意工夫により,子供の夢や目標を育む学校経営を推し進めることが強く求められている。
 子供は,体験を通して深めることが出来る様々なかかわり合いの中で,夢を育むことができる。そして,自分の描いた夢に向かって確かな目標をもつことにより,意欲をもって学びに向かうことができるのである。学ぶ意欲を強くもつ子供は,確かな学力と豊かな心を身に付け,自立して力強く生きていく子供,即ち「人間力」を身に付けた子供に育っていくことができると考える。
 校長は,夢や目標に向かって意欲的に学び,力強く生きぬく子供を育てるために,子供の思いに耳を傾け,保護者の願いや地域の要請を受け止めながら,創意ある学校経営や活力のある学校経営を推進しなければならない。
 本分科会では,子供が夢や目標に向かって意欲的に学ぶことが出来る創意ある学校経営や活力のある学校経営について校長の描く明確なビジョンや具体的な方策を明らかにする。

 子供の夢や目標を育む創意ある学校経営の推進
   夢や目標をもってたくましく生きる子供を育成するためには,学校の特長を生かし,創意ある学校経営を推進しなければならない。
 そのためには,改革すべきことと継続すべきことを明確にして,学ぶことの意味や意義を見いだし学ぶ意欲に満ちた子供の育成が,創意ある学校経営のもと,特色ある教育活動として展開しなければならない。
 自然や社会,人,文化とのかかわり合いを深めながら,夢や目標をもち自己実現や共生社会の実現を目指す子供を育てる創意ある学校経営の在り方と校長の役割・指導性を究明する。

 経営ビジョンを明確にした活力ある学校経営の推進
   地方分権や校長の裁量権限の拡大が進む今,学校の自主性・自律性を確立し,校長の判断と責任による活力ある学校経営が期待されている。
  そのためには,校長は目指す教育を,経営ビジョンとして教職員はもちろん,保護者・地域に示し創意と特色ある教育を推進しなければならない。
 創意ある教育課程の編成,かかわり合いを深めながら夢や目標を育む意欲的な教育実践,教職員の学校運営への参画意識がより強まる分掌組織づくりや指導体制づくり等,活力ある学校経営の方策と校長の役割・指導性を究明する。