◇第6分科会◇
第6分科会 健康・安全教育

 研究課題  たくましく生きぬく心と体を育む健康・安全教育の推進
 
分科会の趣旨
研究の視点

 急激な社会の変化により,かつては大人の問題であったストレス,肥満,運動不足,生活習慣病,喫煙や感染症などが,子供たちを取り巻く健康に係る課題となって久しい。今日では,生活習慣や食生活の見直しも急務となっている。
 生涯を通じて子供が夢と目標をもち,健康で安全な活力ある生活を送る基礎を培うため,子供たちの生活習慣や食生活の見直しを含め,心身の健やかな成長を図る健康に関する現代的な課題は,学校教育においても大きな問題と言える。
 そのような中,子供たちが健康な暮らしや安全な生活の大切さについて意識を高め,正しく認識することにより,よりよい生活をめざして実践していけるような資質や能力を育成することが学校教育の中にも求められている。
 それに加えて,ここ数年来は,不審者対策を視野に入れた児童の安全な生活を送るための基礎を培う指導の必要性も高まってきている。子供たちが自らの身を守り,安全に生活していくための能力や実践力を育てる安全教育をどのように推進するのかという点も視野に入れた取り組みが必要となっている。さらに,児童が安心して生活できる学校づくりを進める上で,登下校をはじめ,学校管理下における安全教育の推進と危機管理への対応等,家庭や地域社会との連携も取りつつ,学校現場の抱える安全の諸課題に対する適切な対応がきわめて重要なのである。 
 本分科会では,健康教育のあり方と安全に関する諸課題について,校長の描く明確なビジョンや具体的な方策を明らかにする。

 
 心身の健やかな成長を図る健康教育の推進
   健康の保持増進と体力の向上を図ることに加えて,今日的課題である生活習慣病等に対する健康管理意識の向上が大切になっている。
 特に,朝食にスポットの当たった食生活の見直しが叫ばれていることや,バランスのとれた食事を家族とのかかわりをもちながら摂ることなども大切な要素の一つとなっている。
家庭の理解と協力を得ながら,望ましい食生活のあり方を探る等,意図的・計画的で継続した取り組みが求められる。
 21世紀をたくましく生きぬく心と体をもった子供たちを育てるための,広い視野に立った学校における健康教育の推進と校長の役割・指導性を究明する。

 安全教育の推進と危機管理への対応
   学校の安全神話が崩れ,子供たちの安全な生活が脅かされている今日,安全で安心して生活できる場所であった学校にすべく,教職員や保護者,地域関係機関等と共に,危機管理意識の向上を図ると同時に安全管理体制づくりを進める必要に迫られている。
 さらに,子供自らの危険回避能力や対応能力を育成し向上していくための指導を行うことも急務となっている。
 様々な危機的な状況に対し,子供たちが知力と体力をもってたくましく生きぬいていくことを目指す安全教育の推進に向けた校長の役割・指導性を究明する。